百万回生きて、百万回死んだ猫の物語。
ある時は、王様に飼われてて
ある時は、マジシャンに飼われてて
ある時は、おばあさんに飼われてて
ある時は、海賊に、泥棒に飼われてて
ある時は、子供に飼われてた。
猫は、みんなみんな、大嫌いだった。
ある時、猫は、誰にも飼われなかった。
りっぱなりっぱな、ドラ猫になった。
好きな人ができた。
白くてキレイな猫だった。
その猫のそばにいたいと思った。
子供ができて、そばには白い猫がいて、
自分よりも大切で、大事で、ずっとずっとそばにいた。
子供達は大人になり
白い猫と二匹で暮した。
百万回生きた経験や
百万回生き返ったことなんか
もうどうでもよくなって
ずっと、ずっと
そばにいた。
ある時、白い猫が動かなくなった。
百万回生きた猫は、ずっと、ずっと、泣いていた。
ずっとずっと、ずっと。
ある時、百万回生きた猫は、死んだ。
もう、生き返ることはなかった。
いいなと、思った。
たましいが燃え尽きて
何もかもなくなったような感じがした。
もうこの世に用がない
だって
大切なものはわかったから
って、ゆっているみたいに思えた。
いいなぁ。
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